ブログ岩本亨

今年もいよいよ押し迫った。この一年で一番うれしかったことは何か?と振り返ってみた。

昨年来、中小企業の再生支援案件を10件くらい同時並行で進めてきた。そのため、年明けから春先に掛けては対応に忙殺された。仕事の質の低下を危惧しつつ何とか乗り切れたが、顧客から成果物についての追加修正の要望がやや多かった印象がある。そんな中で、特に大変と思われた老舗会社A社の再生計画1年目が、スタートダッシュでき、成果が出せたことが一番うれしかったことだ。

再生が必要な規模の小さな企業は、抜本的な経営改善活動に取り組もうとしても、なかなか実現できない。経営資源である「ヒト・モノ・カネ・・・」すべてに制限があるためだ。それに加えて再生しようとする強い意志と強力な推進力が必須。加えて従業員とその家族、支援金融機関、取引先等の関係者の協力も不可欠。様々な制約条件をクリアして初めて再生が可能となる。

先日A社の支援金融機関向け業績説明会が開催された。経営計画を推進するために登用されているターンアラウンドマネージャー(註:再生請負人と訳される)から説明があった。印象に残ったのは、「この一年間、とにかく業績を上げるために努力してきた。利益を生み出し、結果を出すことがどんな説明にも勝ると考えていた。おかげさまで結果が出せた。」という締めくくりの言葉。血のにじむような努力をし、結果を出せた人にしか言えない、説得力のある言葉だった。

来年、こんな言葉をどれだけ多くの会社から聞けるか・・・。それに向かって私自身努力しつづけなければと、気持ちを引き締めて取り組んでこうと改めて思った。

今年一年、お世話になりありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

成果が上がってこその 【岩本 亨】

2013/12/02
岩本 亨

今年もいよいよ押し迫った。この一年で一番うれしかったことは何か?と振り返ってみた。

昨年来、中小企業の再生支援案件を10件くらい同時並行で進めてきた。そのため、年明けから春先に掛けては対応に忙殺された。仕事の質の低下を危惧しつつ何とか乗り切れたが、顧客から成果物についての追加修正の要望がやや多かった印象がある。そんな中で、特に大変と思われた老舗会社A社の再生計画1年目が、スタートダッシュでき、成果が出せたことが一番うれしかったことだ。

再生が必要な規模の小さな企業は、抜本的な経営改善活動に取り組もうとしても、なかなか実現できない。経営資源である「ヒト・モノ・カネ・・・」すべてに制限があるためだ。それに加えて再生しようとする強い意志と強力な推進力が必須。加えて従業員とその家族、支援金融機関、取引先等の関係者の協力も不可欠。様々な制約条件をクリアして初めて再生が可能となる。

先日A社の支援金融機関向け業績説明会が開催された。経営計画を推進するために登用されているターンアラウンドマネージャー(註:再生請負人と訳される)から説明があった。印象に残ったのは、「この一年間、とにかく業績を上げるために努力してきた。利益を生み出し、結果を出すことがどんな説明にも勝ると考えていた。おかげさまで結果が出せた。」という締めくくりの言葉。血のにじむような努力をし、結果を出せた人にしか言えない、説得力のある言葉だった。

来年、こんな言葉をどれだけ多くの会社から聞けるか・・・。それに向かって私自身努力しつづけなければと、気持ちを引き締めて取り組んでこうと改めて思った。

今年一年、お世話になりありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

クレーム対応研修のそのあとで 【岩本 亨】

2013/11/04
岩本 亨

先日、某県の酒販卸組合の方々向けに「酒にまつわる上手なクレーム対応について」というテーマで講演をさせていただきました。

酒販店にお酒を卸す仕事をされている方々ですので、酔った人に絡まれた時の対応ではないなと思いつつ、事前に具体的なクレーム例をヒアリングして、一般的な内容であることがわかりました。

講演の冒頭「どんなクレームがあるのか?」と改めてお聞きしたところ、「納期に遅れた」「製造日が古い」「担当者の応対が悪い」「メーカーの方針が気に入らない」「会社の考え方が横柄だ」等々、特に「お酒にまつわる」内容ではありませんでした。

納期管理、在庫管理、コミュニケーション等の基本に忠実に対応すべきこと。モンスターと言われる悪意あるクレーマーの対処方法等についてお話ししました。

講演が終わり、200キロほどの移動で高速バスに乗るために、最寄駅西口のバスチケット売場に行ったところ、販売員が席にいませんでした。隣の窓口の別会社の販売員に聞いてもわからないとの答え。5分以上待ってやっと戻ってきた60代の女性販売員に行先を告げたところ、謝りもせず「それは東口で買ってください」の一言。納得いかないまま東口に行き、チケットを買うついでに、西口の出来事をお話ししたところ、非常に申し訳なさそうに「そうですか・・・、良くあるんですよね」と受け流されてしまいました。

クレームの初期対応で、クレームを言ってきた人に「仕方がないと思っていただく」ということがあります。このケースでは、まさにそんな気になりました。

西口の販売員の対応はもってのほかですが、東口の方の「良くあることで・・・」との対応は、結果的には評価して良いものではないかと思います。

その応対は受け手によっては火に油を注ぐことにもなりかねないかも知れません。しかし、申し訳なさそうにしつつ、わざと深刻に受け止めて無いというそぶりをすることで、私に「しょうがないなぁ・・・」と思わせたのですから、高等テクニックと言っても良いのでは?とバスの中で思った次第でした。

古いモノから新しいモノへ 【岩本 亨】

2013/10/07
岩本 亨

今年は出雲大社の60年ぶりの遷宮と、伊勢神宮の20年に一度の遷宮が重なる珍しい年にあたる。4月、私の故郷でもある島根県に出張した折に、出雲大社に立ち寄り、新しい社殿を文字通り垣間見た。古い社殿から新しい社殿に遷宮されるのは、技術伝承の意味合いもあるとのこと。

関連があるようで、そうでも無いような話題を・・・。

仕事で酷使している、出張用の黒色のバッグをセットで買い替えた。キャスター付きの大きめのバッグと、いつも持ち歩いている、A4サイズの書類が、厚さ20 cmくらいでも楽に入るバッグである。買ってからもう10年近くも使っていたものだったので、相当に愛着を持っていた。持ち歩いているバックは日に焼けて赤みを帯び、やや褐色に変色していた。キャスター付きのは、キャスターを取り換えて使っていたが、一度の出張で徒歩で3キロくらい移動することもあり、かなり傷んでいた。ここまで使い込むと、ただの道具というより、欠かせない仕事のパートナーのような感覚を持ってしまう。以前、このコラムにも書いたが、仕事で履く革靴も、靴磨きをするたびに愛着が大きくなる半面、だんだん傷んでくる様子に心が痛くなってしまう。

古いモノから新しいモノへ。遷宮は極端にしても、身近な仕事道具でも新しくしていかないと、永遠に使い続けることはできない。

組織もまたしかり。新陳代謝を促進させて、活性化しないと、停滞してしまう。停滞しすぎると悪影響が出てくる。水も澱むと腐ってしまうものだ。

私自身、関与する組織が増えている。中には8年以上代表となっている組織もある。なかなか新しいリーダーが現れてこない。組織が澱んでいる証拠のような気がする。新陳代謝を促進したいと思う。

プロフェッショナルな仕事とは 【岩本 亨】

2013/09/02
岩本 亨

先日、企業再建・承継コンサルタント協同組合 代表理事の真部敏己氏からお聞きして、「なるほど!」と共感したことを紹介します。

いわゆるポジショニングマップで、横軸を仕事の質の高低、縦軸を価格の高低にします。

左下の象限は質も価格も低いので、そんな仕事をする人を「素人」と言います。

右下の象限は、質は高いが価格は安い仕事をする人なので「ボランティア」です。

左上の象限は、質は低いのに価格が高い仕事をする人なので「詐欺」です。個人的には「ぼったくり」でも良いと思います。

そして右上の象限は、質も高いが価格も高い仕事をする人なので、「プロフェッショナル」ということです。

非常にシンプルな整理ですが、自分自身の仕事の成果をこのポジショニングマップにプロットするとどうなるだろうかと考えて、ドキッとしました。

独立して活動している限り、仕事の質は高くないと生きてはいけません。すべての仕事が右側の象限になければ、価値を提供できていないということです。当然仕事によっては価格の高低はあります。予算がある事業もあるので仕方ありません。また、仕事を請ける際に、無料でもお役に立ちたいと思うこともあります。だから仕事として取り組む限りは、「ボランティア」か「プロフェッショナル」でなくてはならないというのが結論です。

みなさんは如何ですか? 独立していようが、勤務されていようが仕事の質は問われますよね・・・?

無心に一生懸命 【岩本 亨】

2013/08/05
岩本 亨

妻の実家で、義弟夫妻と一緒になった。長男と長女とともに帰省していた。長女はまだ生後8ケ月だが、体重が9Kg。丸々として元気いっぱいの赤ちゃん。親族中の人気者だ。ご機嫌な時の方が多いが、当然泣くこともある。泣き方も元気いっぱい。昨夜、おなかが空いて泣き出した。こんなことを書いてしまうと、義弟夫妻に怒られそうだが、その泣き方に感動した。大きな声で、力の限り、何かを訴えている様子。本人はそんなつもりはないのかもしれないが一生懸命さが伝わり、周りが何かをしてあげたくなる。

この時期、夏の甲子園で熱戦が繰り広げられている。「高校野球は、プロ野球より面白い」とたくさんの人が言っている。私もそう思う。何故か・・・? ひたむきさが伝わってくるからだろう。しかもトーナメント方式で、負ければ3年生球児たちの高校野球が終わる。その緊張感と無常さが背景にある。だから、観る人々を感動させる。プロ野球は技術的には当然上だが、一戦一戦にそんな緊張感はない。おのずと一生懸命さの度合いも違っている。

翻って自分はどうなのか? 誰かを感動させられるくらいの緊張感を持って、一生懸命に日々を生きているのか? ダラダラと日々を過ごしていないか? 夏休みなので、この数日は別にして、日々時間に追われている自分を振り返ってみると、いつの間にか集中すべき仕事を、一生懸命の7割にも満たない状態で流してしまっているのではないかと反省した。

「無心に一生懸命」・・・。いろいろなことにそのように取り組むことができれば、その人の周りにいる人たちも、何とかしてあげたいという気持ちを持つ。組織の中でもリーダーがそのようなスタンス(姿勢)で取り組んでいれば、固い結束が生まれるだろう。姪の泣き声と高校野球のテレビ観戦を通じてそんなことを考えてしまう私は、仕事のし過ぎで、集中力意を欠いてしまっているのだろうか・・・?