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おもてなし研修に参加して 【長屋勝彦】

2014/12/21
長屋 勝彦

過日、町田の顧問先の社長と多摩センターで開催された「おもてなし研修」に参加した。講師は、大阪の飲食店の女性経営者の方で先代の父親から倒産寸前の事業を長兄の方と引き継ぎ、さまざまな苦労を重ね大阪の観光名所にまで発展させた方で、お客様に役立ち、喜んでもらえる店作りという視点から、専業主婦が事業を引き継ぎ苦労された成功談、失敗談を交え2時間という長時間を原稿なしで話をされた。その内容は、おもてなしの心は相手の立場に立ち相手が感動するサービスを提供することにある、というものであった。

 講演は単純にあらかじめ用意した原稿(テキスト)に従って進めるのではなく、自身の言葉で、感情をこめ、動作を交え物語を語る語り部、というよりその方が舞台で演じておられる一人芝居を見ているような感じを受けた臨場感のある講演であった。その話し方に聞き入っておられる受講者の方も大勢おられた様に思う。 

 おもてなしの話で思い出すのは、長浜城主となった秀吉が鷹狩の帰りに、寺に立ち寄りお茶を所望した時にお茶を差し出す石田光成の三献の茶である。又、話を聞いていて小学低学年の夏の暑い昼さがり、知り合いの人の不意の訪問を受けた母親が冷たい井戸水に砂糖を混ぜて出したことを思い出した。その相手の人がどのような気持ちで砂糖水を飲んだかは忘れたが、母親の心使いに感謝したと思う。

 翻って、自分の行う研修、講演、コンサルはどうであろうか。知識の提供に終始しているのではないか、コンサルとして提供するサービスにクライアントは満足しているのか、といったことを自問自答した。研修は気付きを与えるものであり、気づいたことを自分の日常の行動に反映させる必要があるということを受講者に言っているが、受講者が聞き入ってくれることが前提となる。

 そのためには、研修に対し、プレゼンの仕方について工夫するとともに、自己形成についての研鑽を重ね、受容の精神で臨む必要があると感じた。
以上

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