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マーケティングの社会的意味 【長屋勝彦】

2014/01/13
長屋 勝彦
2013年12月の日経の私の履歴書はマーケティングの世界的権威で第一人者のフィリップコトラー博士である。コトラーはその中でマーケティングは資本主義のみを前提としたものでも、民間の営利企業のみを前提としたものでもない。国等の行政機関、病院、NPO等の非営利機関も対象とするものであり、それはこれら機関を利用する者いわば顧客のためにあるものであり、社会の発展に貢献するものでなければならない。
この意味で、企業活動に従事する経営者を含めすべての者は倫理を含めコンプライアンス基準に沿った行動をとらなければならないということを述べておられる。
又、博士は現在の経済社会で富める者はほんの一握りの企業、企業経営者であり多数の企業およびその企業で働く者、企業活動に従事しないものは貧困に喘いでいる。いわゆる今日の富の格差を指摘されている。
小職が係っている中小企業の経営品質に係るアセスメントでは市場/顧客、生産・販売・流通、従業員に加えて経営者の社会的責任、経営者の行動が評価の対象となっている。
しかし、このアセスメントでは企業の経営品質を高めることはできるが、富の格差を是正することはできない。富の格差是正は、一企業の問題ではなく社会制度の改革でもあり、この意味では、あえて言えば、行政の領域に関するマーケティングマネジメントの問題でもある。
このように考えると、現在かかわっているコンサルティングでは何ができるであろうかと考える。行政関係では、自治体を相手に研修講師の仕事に携わっているが本格的に行政関連のマーケッティングに係っているわけでもない。
係っている領域は企業の価値創造支援であり、成長支援である。その意味で、今は亡き安田先生の言葉で言うと経営者のインテグリティ経営支援であり、価値創造を高めるためのものづくりに係る支援課と思う新年であり、先生のことが懐かしく思い出された。
以上
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