ブログ人材育成

この期末を迎えた頃になると、“この1年間”の自分等の仕事の結果はどうだったのかということが気になりだし始める。
今考えると、人事評価は、バブル崩壊前は、能力評価システムが主流であった。が、バブル崩壊後は、結果・成果(数字)を追い求める傾向が強く、所謂 成果主義システムに走っていた。
従って、人事評価では、業績評価部分が多くを占める傾向になり、期初に描いた目標に対し、その業績結果(成果)が得られず、何を評価をするのかという思いが、心に沸いてきていたことがあった。

とにかく当時、目標達成度を評価する上で、目標内容に数字を入れて、見定めようとする傾向が強かった。一般的には、営業関係では売上額、販売量などが、製造関係では歩留(収率、製造量)や合理化(人員削減、工程見直しなど)などの数字が。それらを期初の目標として、上司と自分との間で決めて目標としたりしていた。ところが自分がいた研究開発関係は目標も数字にし難く、毎回頭を悩ませていた。

が、商品化や完成度が易しい開発目標は、競争力も低く、販売に結びついたとしても、組織全体への影響も低く、評価点は良いが、これで良いのかと思いながらの評価となる時もあった。 
以前にもブログに書いたが、20年間も同じテーマを取り上げ続け、グローバルな事業に育て上げるには、そこまでのプロセス(進め方)に焦点を当てて評価(所謂、情意評価等)しないと良い結果に結び付けられなかったのではないのかということを書いたことがあった。

昨今は、業種や業務により、業績評価の割合は異なるだろうが、大事なことは、組織全体の目標に取って意味のある良い仕事(業務)をやり続けさせることにあると思う。

特に、最近の変化が激しく不確定な時代では、地味ではあるが、“良い仕事“を意識していくことが大切であろう。どの業種や分野でも同じではないのかと思う。

数字を追うな、良い仕事を狙え 【遠藤弘之】

2012/03/19
遠藤 弘之

この期末を迎えた頃になると、“この1年間”の自分等の仕事の結果はどうだったのかということが気になりだし始める。
今考えると、人事評価は、バブル崩壊前は、能力評価システムが主流であった。が、バブル崩壊後は、結果・成果(数字)を追い求める傾向が強く、所謂 成果主義システムに走っていた。
従って、人事評価では、業績評価部分が多くを占める傾向になり、期初に描いた目標に対し、その業績結果(成果)が得られず、何を評価をするのかという思いが、心に沸いてきていたことがあった。

とにかく当時、目標達成度を評価する上で、目標内容に数字を入れて、見定めようとする傾向が強かった。一般的には、営業関係では売上額、販売量などが、製造関係では歩留(収率、製造量)や合理化(人員削減、工程見直しなど)などの数字が。それらを期初の目標として、上司と自分との間で決めて目標としたりしていた。ところが自分がいた研究開発関係は目標も数字にし難く、毎回頭を悩ませていた。

が、商品化や完成度が易しい開発目標は、競争力も低く、販売に結びついたとしても、組織全体への影響も低く、評価点は良いが、これで良いのかと思いながらの評価となる時もあった。 
以前にもブログに書いたが、20年間も同じテーマを取り上げ続け、グローバルな事業に育て上げるには、そこまでのプロセス(進め方)に焦点を当てて評価(所謂、情意評価等)しないと良い結果に結び付けられなかったのではないのかということを書いたことがあった。

昨今は、業種や業務により、業績評価の割合は異なるだろうが、大事なことは、組織全体の目標に取って意味のある良い仕事(業務)をやり続けさせることにあると思う。

特に、最近の変化が激しく不確定な時代では、地味ではあるが、“良い仕事“を意識していくことが大切であろう。どの業種や分野でも同じではないのかと思う。

当事者意識 【岩本 亨】

2012/03/05
岩本 亨

警視庁の調査によると、首都圏で大地震が起こった時に「必ず帰宅する」と回答した人は、45%に上った。理由の一番は、「家族が心配だから」。働き盛りの父親が多いのか、「家族は自分が守る」という当事者意識を強く持っている様子が窺える結果だと感じた。

私は「岩本組」という、中小企業診断士の研究会の「組長」としても、5年近く活動している。現在は50人ほどの「組員」がいる。2ヶ月に一度の定例会と、個別にチームを組んでの中小企業支援活動が主な活動である。参加している「組員」の相互啓発と自己研鑽を目的とした、個々人の自主性をベースとした研究会である。最近、活発に活動する組員と、そうでない組員が明確に分かれてきた。定例会に参加する顔触れも固定化傾向である。今月17日に予定している定例会への参加予定者も10名ほどしかいない。この状況に対して、つい最近「自主性がベースの組活動なので、当事者意識を持ってほしいと」メッセージを送ったばかりである。

私自身がコンサルタントとして、経営が厳しくなった企業の相談に乗ることも多い。経営者と話していると、二つに分類できることがわかる。危機感を前面に表して「何とかしたい」と必死な人と、「本当に厳しさがわかっているのか?」とこちらが心配になるような人とである。従業員も危機感を持っている人と、そうでない人がはっきりしている。

先日面白い話を聞いた。とあるショッピングセンターにある時計屋さん。愛想の良い店員Aさんが、時計を買った時や、修理をお願いした時など、値引きしてくれたり、おまけをくれたり、何かとサービスしてくれていた。それを気に入って利用していた人も多かったようだ。ところがそのお店は閉店した。2ヶ月後、Aさんが経営者としてお店を新規開店した。お店の雰囲気はほとんど前と変わらず、Aさんの愛想も良かった。ただ、サービスに対しては、非常にシビアになった。少しでも利益確保しようという一生懸命さが伝わってくる。一店員の頃とは全く変わった。自分で経営するのとそうでないのとの違い。まさに当事者意識の差であろう。

当事者意識の希薄な人に、それを持ってもらうこと。組織の中では、リーダーの永遠の悩みであろう。実際に個人がその環境に置かれれば、持たざるを得なくなる。ではいかにしてそれを実現するか・・・? 私自身、独立して初めてすべてが自己責任の状態になったことに気づき、当事者意識を強くした経験がある。当事者意識を持って主体的に行動する方が、充実した人生を送れると、個人的には思っている。

組織の文化 【遠藤弘之】

2012/01/16
遠藤 弘之

年末、年賀状の作成にインクジェットプリンターを使う人が多くなった。
20年程前、C社のインクジェットプリンターをバブルジェットプリンター(BJ)と称され、家庭用に広まり出した頃であった。が、印刷速度が遅く、印刷精度も低く、性能は、今とは比較にならない位悪かった。
そこで、性能向上を狙った機能部材を提案すべく、C社を訪問する機会があった。
その時、お会いした方は、このBJプリンター開発に17年間も携わってきた人で、その開発から実用化までの苦労話の一端をお聞きすることが出来た。
とにかく、開発テーマが、風前の灯になったりしながら、紆余曲折を経て、実用化に辿り着いたとのことでした。その中で最も興味を魅かれたは、”同じテーマを同じ人が、17年間も続けられた理由”についてであった。

そのことに対しては、「長期に渡って、組織と開発者との間に、目的意識と信頼感が、共有化出来たことが一番」とのことであった。

筆者の経験から言って、開発が計画通りに進まない場合、5年も10年も継続することは、大変難しいのが実感である。
継続のためには、組織のしっかりしたビジョン・目標、意志、覚悟が必要だと言われる。それはそうだが、開発者が継続したくても、”費用対効果、他テーマとの比較、グループ内の意欲維持などの諸問題”が出てきて、難しくなる場合が多い。
C社は、それを乗越えて実用化し、世界の中でトップクラスの事業に成長させたのである。
その基になったものは、技術開発力とか、ビジョン等ということを超える何かがあったのではないか・・・それは、「組織の文化」というものでは無いのかと思うようになったのは、大分後のことであった。
このことは、新商品開発だけでなく、新規事業開発にも、共通することであろう。

ビジョンの実現 【長屋勝彦】

2011/11/14
長屋 勝彦

ある顧問先企業の社員教育研修のことである。

社長が百数十万円出して購入したアンドリュー・カーネギーの自己啓発に関するテープ レコーダーを聞く。今回のテープは、自分がたてたビジョンを実現させるためにどのように行動したか事例を交えて物語風にアレンジしたものである。

 

編集者が視聴者を飽きさせないようにという意図から編集しているせいか自己啓発に関心を持っている者にとっては興味ある内容である。しかし、master-mind、enthusiasm、personal-initiativeという英単語が頻繁にでてくると、自分の力量アップに熱心な従業員(作業者)でも、聞く気が失せる。

 

社長は、それでも同じことを繰り返し聞いていれば一つでも何かためになることに気付き、その気付きを自分の仕事や生活に活かしてくれればよいということで、この方式を取り入れた。テープを聞き終わった後、その内容を要約し、関連するテーマについて作文を書いてもらい、そのテーマについて話し合う。

 

今回は、「ビジョンの実現に向かって行動するための道筋を草稿する。そして、その計 画を実行するに当たっては退路を断ち不退転の気持ちで臨む。たとえ、苦境に立ち至った時も決してビジョンを実現しようとする気持ち(情熱)を失くさない。大切なことは、一つの区切り毎に自分の行動を振り返り反省し必要な時は軌道修正し進んでいくことが大切である。」といったことを解説し、要は「今回の話も、日ごろから言っている様に、目標達成のためにはPDCAサイクルを廻し行動することが必要だ。」と締めくくり、「自分の人生の目的、生きがいと会社、上司に望むこと」というテーマで作文を書いてもらった。

 

受講者の一人から「人生の目的、生き甲斐といわれても自分は考えたことがない。先生の生き甲斐は何ですか。」と聞かれた。しばらく考え、「どこにでても引け劣らない一流の人物をつくることかな。」と答えた。その後、問答を繰り返したが、東京に帰る時間となり研修を終了した。

 

この会社の研修を始めて8年になる。社長からは知識だけでなく仕事に対する取組み姿勢についても教育して欲しいといわれているが、個人的には社員と本音で話し会える間柄になっているかと思い、この仕事をやっていて良かったと実感する。同時に、質問した受講者は20代前半の作業であるが、これを期に自分について考えるようになってくれることを期待する。