ブログ長屋勝彦

 日本でも一流の整髪店のリーダー研修を行った。
 整髪店は高価格、高品質、多様なサービスにより経営者、芸能人等を対象顧客に営業するピンの部類に属する整髪店(所謂床屋さん)と低価格、短時間仕上げを売り物に営業するキリの部類に属する業者に大別されるが、ピンの部類に属する業者は全体の5%程度に過ぎず、残りの95%の店は合理化の徹底されたカットハウスと所謂トーチャン・カーチャンで行う家内工業的色彩の濃い店である。

 今回の対象企業はピンの部類に属し東京都内では日本橋、青山等に店舗を構える所謂ピンの部類に属する店の店長(店長候補)で年齢は20歳~30歳代前半の男性・女性社員の方である。

 初日という事で、開始に当って自己紹介の意味で受講生の方の将来ビジョン、研修に対する心構えを話してもらった。ビジョンとして将来は当店の様な店(ピンの部類の店)を開業したい方、ヘヤーデザイナーとして開業したい方が多かった。

 今回の研修テーマはマーケティングマネージメントでサービス業のマーケティング、店長としてのマネージメントを内容とするものである。

 初回はマネージメントについて経営の在り方、店長のリーダーとしての役割について話した。

 マーケティングについては3回目以降でコトラーのいう三つのマーケティング(インターナルマーケティング、インターラプティブマーケティング、エクスターナルマーケティング)を整髪業に翻訳した内容に話そうと考えている。

 研修の仕方は双方型方式で考える研修、気づきを得る研修で、例えば、コミュニケーションの一つである上手な話の聴き方について相手の立場にたった聴き方としてどのような聴き方をすればよいか、相手方とのコミュニケーションの中で相手を傷つけたことはないか、その場合どうしてそのようなことになったのかといった問題を提起し、受講者の方に話し合ってもらうという方式の研修である。

 受講者の方は独立開業し、この道のエキスパートとして生きていこうとする方が多く、研修開始時間は店が終わってからの夜9時半開始であったが終業後の疲れを感じさせない、熱心な質疑があり、11時に終了した。

 最初、この話をいただいたとき研修時間についておどろいたが、研修を終えたときは、志の強い、若い方にエネルギーをもらったような感じであった。

 翻って、今回の研修は、やる気のある人、企業の成長支援を自分自身のビジョンを具現化した研修であり自分自身にとっても有意義であった。

 当研修は、マーケティングマネージメントに続いて戦略策定・実行研修、計数力向上研修と続くが、この先、意欲のある若い人との出会いとその成長振りを見るのが楽しみである。
以上

~寺子屋研修~長屋 勝彦

2018/09/17
長屋 勝彦

 日本でも一流の整髪店のリーダー研修を行った。
 整髪店は高価格、高品質、多様なサービスにより経営者、芸能人等を対象顧客に営業するピンの部類に属する整髪店(所謂床屋さん)と低価格、短時間仕上げを売り物に営業するキリの部類に属する業者に大別されるが、ピンの部類に属する業者は全体の5%程度に過ぎず、残りの95%の店は合理化の徹底されたカットハウスと所謂トーチャン・カーチャンで行う家内工業的色彩の濃い店である。

 今回の対象企業はピンの部類に属し東京都内では日本橋、青山等に店舗を構える所謂ピンの部類に属する店の店長(店長候補)で年齢は20歳~30歳代前半の男性・女性社員の方である。

 初日という事で、開始に当って自己紹介の意味で受講生の方の将来ビジョン、研修に対する心構えを話してもらった。ビジョンとして将来は当店の様な店(ピンの部類の店)を開業したい方、ヘヤーデザイナーとして開業したい方が多かった。

 今回の研修テーマはマーケティングマネージメントでサービス業のマーケティング、店長としてのマネージメントを内容とするものである。

 初回はマネージメントについて経営の在り方、店長のリーダーとしての役割について話した。

 マーケティングについては3回目以降でコトラーのいう三つのマーケティング(インターナルマーケティング、インターラプティブマーケティング、エクスターナルマーケティング)を整髪業に翻訳した内容に話そうと考えている。

 研修の仕方は双方型方式で考える研修、気づきを得る研修で、例えば、コミュニケーションの一つである上手な話の聴き方について相手の立場にたった聴き方としてどのような聴き方をすればよいか、相手方とのコミュニケーションの中で相手を傷つけたことはないか、その場合どうしてそのようなことになったのかといった問題を提起し、受講者の方に話し合ってもらうという方式の研修である。

 受講者の方は独立開業し、この道のエキスパートとして生きていこうとする方が多く、研修開始時間は店が終わってからの夜9時半開始であったが終業後の疲れを感じさせない、熱心な質疑があり、11時に終了した。

 最初、この話をいただいたとき研修時間についておどろいたが、研修を終えたときは、志の強い、若い方にエネルギーをもらったような感じであった。

 翻って、今回の研修は、やる気のある人、企業の成長支援を自分自身のビジョンを具現化した研修であり自分自身にとっても有意義であった。

 当研修は、マーケティングマネージメントに続いて戦略策定・実行研修、計数力向上研修と続くが、この先、意欲のある若い人との出会いとその成長振りを見るのが楽しみである。
以上

コンサルティング雑感~長屋 勝彦~

2018/07/31
長屋 勝彦

 リーダーシップ研修ではリーダーシップの一つとしてポール・ハーシー(Paul Hersey)とケネス・ブランチャード(Kenneth H Blanchard )の提唱するSituational Leadership(状況対応型リーダーシップについて話す。

 Situational Leadershipとは、リーダー(Leader)がフォローワー(follower)の能力、意欲に応じてフォローワーを動機付け、フォローワーが主体的に組織目的(リーダーとフォローワーの属する)を達成するよう仕向ける、即ちリーダーの意欲、能力に応じたリーダーシップの発揮の仕方に関するリーダーシップ理論である。

 同時に、「組織の成立要因(チェスター・バーナード)」、「人を見て法を説く」、「木目に応じて丸木を割れ」について話すと共に、「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ(山本五十六)」の話をし、企業という組織の中で如何にリーダーである管理者がフォローワーである部下を動機付け、やる気を出させるかが重要であるとういことを強調している。

 一方、コンサルタントのもう一方の業務である診断・指導ではクライアントのニーズを前提に原理原則、客観的事実に基づいた提言を行っている。

 クライアントである経営者の意見と異なる場合もあるが、そのような場合も前述のニーズ、原理原則、客観的事実との三つの関係性を丁寧に説明し納得を得るように努力している。

 多くの場合、コンサルティングの業務ではハーシ・ブランチャードのいうリーダーシップ論では説得型リーダーシップに該当し、リーダーはコンサルタント、フォローワーはクライアントであるが、両者は同じ組織に帰属するわけではなく、コンサルティング結果を実行するのはクライアントである。

 常に、クライアントと同じ見解を持つことは困難であるが、そのような場合も提言と異なるクライアントの背景を理解し対応することが大切であると思うこの頃である。

以上

~人に優しい経営~長屋 勝彦

2017/06/25
長屋 勝彦

今年も第一四半期が過ぎようとしている。我が国人口は少子化、高齢化により減少に転じている。生産性を高めるには無駄な労働や、だらだらと労働することを止め効率的に働けということである。そして、そのような労働をする時間を余暇にまわせということである。確かにそのようなに働けばマクロ的には余暇を過ごすために消費する時間とともに消費する金銭が増えマクロ的には国民所得が増えるということになる。

 更に、そのような非効率的な労働に替え価値が向上する労働をすれば企業の所得も増え国民所得は増加することになりその効果は倍増する。顧問先の中小企業社長は言う、「だらだらと働くな,残業代は払うから効率的に働きさっさと帰れ、そうすれば疲労も少なくなるだろう————。

 しかし、仕事が増えれば残業は減り、仕事が減少すれば残業が増えるという奇妙な現象が起きている。

 仕事が増えれば効率的に仕事をしようとし、仕事が減れば残業代を稼ぐため残業するということである。やはり、中小企業の給料は少なくそのために残業するというのが現実である。

 この問題を解決するには、下請け依存度の高い仕事に替え、その企業にしかできない独自の製品・サービスを生産する仕事に替えることである。

 しかし、言うは易く行いは難し、という。多くの中小企業が独自性のある付加価値の高い製品開発に取り組んでいるが実現は厳しいのが現実である。

 中小企業に入り込み、無駄をなくしながら新製品開発支援に取り組むのがモットーである。中小企業経営者も人を思う心はあるが、人に優しい経営、ワークライフバランスを従業員に語れる企業になるべきであると思うこの頃である。
以上

落語修業に学ぶエクスターナルマーケティング~長屋 勝彦~

2016/05/08
長屋 勝彦

 5月連休後半の初日5月7日の朝、早朝ジョギングから帰り、いつもの習慣で何とはなしにテレビをつけた。番組の途中であったが、落語の修業により話し方を学び仕事に活用したいという商店主がプロの落語家に入門し修業する様子が目に入った。

 商店主が行った修業は話の仕方を教わるのではなく、楽屋で師匠にお茶を入れたこと、当日の高座で師匠の落語を聞いたこと、翌日師匠が贔屓にしてもらっている商店街の商店主と飲食を交え懇談したことであった。

 最初のお茶出しでは信じられないことではあるが茶碗に直接茶葉を入れお湯を注ぎ師匠にお茶を出したが、師匠から何も言われなかった。次の師匠の講座が終わったところで商店主の世話をしている弟子から、「落語では最初の入りの枕で如何に客を引き付けるかであり、そのために客受けする話を客の反応を見ながら話を切り出す。」、「客を引き付けるには枕の入りが重要であり、どのような話の切り出しをするかに苦労している。」ということを聞かされた。

 又、三番目の商店街の商店主との酒も入った懇談では「日常の暮らしをしている馴染みの商店主が普段生活して感じていること等の世間話から相手の気持ちを理解し、共感するとともに、講座の枕で使えそうな話題を探す。」、「師匠は手取り足取り落語家としての心得、話し方を教えない。芸は見て感じて自分のものにするのであり、盗むものである。そのために師匠の芸を盗み、顧客の暮らしから顧客への気持ちを理解する。」ということを言われた。

 コトラーのいう従業員の顧客に対するエクスターナルマーケティングにおいてはより高い顧客満足を得るためのホスピタリティに根ざした顧客とのコミュニケ―ションが不可欠である。単なるマニュアル通りということではなく顧客満足、高い顧客の支持を得るための日頃からの創意工夫による努力が必要である。

 落語を始めとした芸術の世界では独自の世界を築くため守破離ということがいわれるが、同様に講師課業も豊富な話術、クライアントの業務に通じた事例の設定等によりクライアントを引き付けるための絶えざる工夫が必要であると感じた。
以上

いまこそメンタル面でのタフさを~長屋 勝彦~

2016/04/11
長屋 勝彦

 アンドリューカーネギーの「思考は現実化する」というテープレコーダーを基にして人間教育を目的とした研修を始めて久しい。

 一言でいうと、人として自身のあるべき姿をビジョンとして描き、そのビジョンを実現するための計画を立て、いかなる苦難に遭遇しても信念を曲げず成し遂げようとするための心構え、取り組み方についての研修である。

 この研修は、10数年前ある県の中小企業の販路開拓の仕事で中小企業を訪問した際、従業員の人間教育を依頼されたのが発端である。

 その企業の社長は20歳代後半で独立し、バブル崩壊、リーマンショックを体験しながら今日まで経営されている苦労人である。

 若い時に経営の勉強のため大枚(100万円以上)をはたき買い求められたテープを題材として研修の度に一巻ずつ聴き、感想文を書いてもらい仕事の取り組み方について討議している。

 そのお蔭で、ビジョンを描く、計画を立てる、強い信念をもってことにあたるということは表面的には理解しているが、現状ではカーネギーのいう高いビジョン、強い信念、不撓不屈の精神が身についておらず仕事に具現化できていない。

 現状は残業で凌ぎその結果として疲労の蓄積、会社の業績低下をきたしているという状況で、研修時間が無駄であるという文句が幹部社員の中から出る始末であり、労働時間短縮のための作業改善策がでてこない、いわば負のスパイラルにあえいでいる状況である。

 たとえ、月1~2時間の研修時間を省いても能率改善にあたらず、仕事の仕組の見直し、異次元での能率向上策の発見に向けた追及が要求される。

 前者の仕事の仕組の見直しはある程度の目途はあるが、後者の異次元での能率向上は妙案がなく、カーネギーのいう飽きることなく考え続けなければならない。

 おそらく、この妙案を発見した企業が生き残り、できなかった企業は市場から退場という運命をたどることになるであろう。

 このような状況下、何ができるかを問い続けるわが身である。
                                                     以上