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コンサルティング雑感~長屋 勝彦~

2018/07/31
長屋 勝彦

 リーダーシップ研修ではリーダーシップの一つとしてポール・ハーシー(Paul Hersey)とケネス・ブランチャード(Kenneth H Blanchard )の提唱するSituational Leadership(状況対応型リーダーシップについて話す。

 Situational Leadershipとは、リーダー(Leader)がフォローワー(follower)の能力、意欲に応じてフォローワーを動機付け、フォローワーが主体的に組織目的(リーダーとフォローワーの属する)を達成するよう仕向ける、即ちリーダーの意欲、能力に応じたリーダーシップの発揮の仕方に関するリーダーシップ理論である。

 同時に、「組織の成立要因(チェスター・バーナード)」、「人を見て法を説く」、「木目に応じて丸木を割れ」について話すと共に、「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ(山本五十六)」の話をし、企業という組織の中で如何にリーダーである管理者がフォローワーである部下を動機付け、やる気を出させるかが重要であるとういことを強調している。

 一方、コンサルタントのもう一方の業務である診断・指導ではクライアントのニーズを前提に原理原則、客観的事実に基づいた提言を行っている。

 クライアントである経営者の意見と異なる場合もあるが、そのような場合も前述のニーズ、原理原則、客観的事実との三つの関係性を丁寧に説明し納得を得るように努力している。

 多くの場合、コンサルティングの業務ではハーシ・ブランチャードのいうリーダーシップ論では説得型リーダーシップに該当し、リーダーはコンサルタント、フォローワーはクライアントであるが、両者は同じ組織に帰属するわけではなく、コンサルティング結果を実行するのはクライアントである。

 常に、クライアントと同じ見解を持つことは困難であるが、そのような場合も提言と異なるクライアントの背景を理解し対応することが大切であると思うこの頃である。

以上