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自業自得で考えてみると・・・ 【岩本 亨】

2013/03/04
岩本 亨

昨年6月4日のブログにも記述したが、金融円滑化法が今年度末をもって期限切れを迎える。昨年11月1日に金融担当大臣が「法律の期限が切れても、考え方は踏襲する」という談話を発表した。最初は何を言っているのかよくわからなかったが、いろいろと情報収集をしたところ、以下のような解釈のようである。 「リスケ(返済猶予)していても、経営改善計画を立てて支援金融機関の同意も得た上で、きちんと経営活動をし、最低限80%以上の達成状況であれば、支援をし続ける。債務者区分も正常債権のまま据え置く。」

この債務者区分だが、金融機関は貸し出している先の企業のランク付けをしている。監督官庁である金融庁の指導もあるため、きちんと対応している。正常債権であれば、その企業に金融機関は新規融資できるが、不良債権になってしまえば、その企業には新規融資できなくなる。

金融機関は毎年一度、各貸出先企業の自己査定を行い、債務者区分の見直しをする。経営状況が芳しくない状態が続き、経営改善計画の達成もままならない企業については、債務者区分が引き下げられることになる。そうなると、金融機関の態度は「支援」から「回収」へと変わる。

「金融機関の態度が手の平を返したように、急変した」という話をよく聞く。マスコミはそれを称して「貸し剥がし、貸し渋り」と言っている。私が聞く限りほとんどのケースで、金融機関はルールに則って対応している。経営状況が悪くなってしまったので、仕方がない対応なのである。

どうすれば良いか・・・?。経営状態を良くする以外にはない。しっかりした計画を立て、金融機関の合意を取り付け、確実に達成していくのである。

「景気が悪いから」、「政治が悪いから」・・・といろいろな言い訳をする経営者がいるが、話を聞いてみると、ほとんどのケースで経営の基本的なことがきちんとできていない。「やるべきことをやらずして、外部環境のせいにしていたって、会社経営はうまくいかないでしょ・・・?」

良い結果でも悪い結果でも、結果には必ず原因がある。その原因を自分以外に求めている限り会社の成長は難しい。このことは、個人についても言える。

仕事上で何等か悪い結果を招いてしまった時、みなさんはどのように考えますか?  自業自得の観点で、振り返ってみると、気が付かなかったことが見えてくるかもしれません。私自身の自戒を込めて・・・。