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この時、リーダーは如何に“考動“したら良いのか? 【遠藤弘之】

2011/12/19
遠藤 弘之

日経新聞に10月28日と29日と二日続けて、「太陽電池事業、急速なブレーキ」という内容の記事が載っていた。

 

この市場は、ここ数年の欧州及び中国のニーズに加え、国内ニーズもあり、増産につぐ増産状況となっていた。そのため、国内の関連企業は、太陽電池及びその周辺部材供給メーカー(封止材、バックシート材、その他)も、積極的な投資をし、大変忙しい状況にあったようである。

 

この状況の中での事態急変に、担当するリーダーばかりか、経営陣は、如何に“考動”しているのだろうかと気になっている。

 

新聞記事の中で、某経営者等は、業績の下方修正を覚悟する中でも、「目下はお手上げ状態だが、長期では必ず成長市場になるはず」と持久戦での勝利をとの思いを述べている。

問題は、急ブレーキの真の要因が、ギリシャ問題からの欧州経済の萎縮と中国などの新興国の景気減速状況にあるという底の深い問題にある点である。となると、このような経済環境が好転するには、年単位の時間を要するものと危惧される。

 

こんな時、リーダー等の心の内では、将来への期待が持てる事業であるという信念を持ちながらも、その長い間、この事業継続について、社内で如何していくのかに頭を痛めているのではないかと推測される。

 

ここで、以前に読んだ本「ビジョナリーカンパニー」(J.C.コリンズ等)の中の言葉が思い出される。それは、「偉大なカリスマ的指導者の必要性より、長く続く組織を作り出すことが大切」という言葉である。

 

こういう機会だからこそ、ぜひ、この本を、再度、読まれることをお薦めしたい。