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再任用研修を終えて~長屋 勝彦~

2018/04/02
長屋 勝彦

 今年も自治体の方に再任用研修を行った。
 再任用研修とは定年退職後再度職員として任用された職員に対して行う研修で、任用される前年度末ないし当年度初めに行われる。

 再任用後の職位は再任用前の職位と比較し下がることにより職務に対する取組み姿勢にモラルハザードを起こす懸念がある。

 当研修では再任用職員の役割としての現役職員に対する技術の伝承とともに再任用職員のモチベーションの維持・向上についてもテーマとして研修を行っている。

 その内容はハーズバーグ、マズローの学説を紹介するとともに自身の交流分析、キャリアデザイン形成である。

 この研修を始めて10年余になるが何時も事例を作成し、受講職員同士の意見交換も含めて話し合いの機会を設けている。

 今年の研修では、新しい職場に対する取り組み姿勢については「自分自身を無にして話を聞き、理解することから始める」といったことを話された職員の方の言葉が心に残った。

 自分を無にする、ゼロベースで考えるという事は宗教、哲学の考え方に繋がるものであり、受講者の方の心の深さを感じた。

 反面、役割について後輩職員に対する技能・経験の伝承とともに自身もなにがしかの知見・体験を習得するというプラスの姿勢で臨まれることも大切であると思った。この意味では、「ある自治体の学び合い、高め合う職場作り」という言葉が耳に残っている。

 そして、「いくつになっても自分さがし」という言葉で今年研修を終えた。

 余談であるが、民間会社では再任用は再雇用に相当するが、再雇用とともに給料は大幅にダウンしモラルダウンを来している。

 後輩社員で定年間近の方、再雇用の方と話をする機会があるが、人生百歳時代を迎え、常に自身のキャリアデザインを描き自己研鑽に励むことをアドバイスしている。
以上

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