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~セルフアセスメントに思う~ 【長屋勝彦】

2013/12/09
長屋 勝彦

毎年11月下旬から12月上旬にかけアセッサーとしてある認証機関の中小企業に係る認証評価を行う。当認証評価は、日本版マルコムボルドリッチ賞に相当する中小企業の経営品質に関するアセスメントで、その内容は価値創造の観点から過去3年間の企業の経営活動の振り返りとその振り返りに基づくこれから3年間を対象とする経営戦略の策定及びその実行計画(アクションプラン)についてのアセスメントである。

 

具体的には顧客価値の明確さ、経営者のリーダーシップの発揮、戦略の有効性・具体性、目標達成度、経営活動の日常化等の評価項目について前述の経営活動を対象として行うが、 中小企業診断にも一脈通ずるものがある。認証評価を通して、物事を論理立てて考え、記述することができる力量、つまり、ロジカルシンキング・ライティング力の向上が期待できると考え、3年前この仕事を始めた。

 

企業診断も認証評価と同様、企業の経営ビジョンの評価、現状分析による課題の明確化、課題解決の方策、方策実現のための実行計画の作成といった企業の経営活動を対象とする診断であるが、企業診断にあたってはSWOT分析による経営戦略の作成方法、計画の作成に仕方についてアドバイスする。

 

一方、コンサルタントとして企業指導に当たる場合はどうか。単なる診断だけでなく方向を示し、その方向に進むための指導を行う。但し、示す方向は企業の経営方針に基づく範囲内のものであり、その範囲を超えた指導はできない。

 

更に、コンサルタントでなく、リーダーとして事業推進にあたる場合はどうか。リーダーを引き受けるにあたり、その仕事に係る責任と権限について経営トップと話し合うが、話し合いが不調に終われば、引受けない。経営トップが変わり、方針が変わった場合はどうか。その事業に情念を持つリーダーは別の組織で事業目的の実現を図ることもある。

 

個人的には、アセッサーかコンサルタントか事業経営者か、いずれが適しているのかを考えながら、今年も車載部品の卸売業者のアセスメントを認証評価した。いずれにせよ来年も、現状に満足することなく常にチャレンジする姿勢で臨みたい。

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