リーダーシップとはフォローワーに対するリーダーの働きかけをいい、組織のリーダーとは組織で働く従業員をやる気にさせることである。

 組織のリーダーは従業員に高いモチベーションを持たせ所属する組織目的を達成させる役割を持つ。このような観点から働き甲斐のある(やりがいのある)組織とはどのような組織であろうかを考えた。

 やりがいのある組織とは、組織に所属する従業員が、①所属する組織(会社)やリーダー(経営者・マネジメント)を信頼し、③自分が行っている仕事に誇りを持ち、一緒に働いている仲間と連帯感が持てる会社であると定義されている。

 このような観点からリーダーの行動や従業員の行動をとらえ、心理学的アプローチにより分析するというのが行動科学分析学である。

 今回のコロナウイルス蔓延による国等の自粛活動期を利用しリーダーのための行動分析学入門(島宗 理著)を読んだ。

 書著は、リーダーの行動が従業員に与える影響をABC分析により分析し、好子の
行動を増加させる(嫌子の行動を減少させる)行動を行っていくことにより従業員の
モチ―ベーションの向上と共に組織の業績をあげることにつながるものであると説い
ている。
※A:標的行動の直前の状況、出来事、B:標的行動、C:標的行動の直後の状況
※ABC分析:A、B、Cの関係を分析したもの
※例として、A:従業員から情報得たいとき部下の席に近づき、B:部下に話しかける、C:部下から情報が得られる(好子)、部下の仕事が中断する(嫌子)

 リーダーシップ理論には、ハーシー・ブランチャードのSL理論(Situational Leadership Theory)、クルト・レヴィンのリーダーシップのタイプ(専制型・民主型・放任型リーダーシップ)、ダニエル・ゴールドマンの(EQ型リーダーシップ)等があるが、「人を見て法を説く」という仏教の言葉が思い出される。

仏教の教えに従い人に寄り添い接するのが使命である思うこの頃である。

 先日、NET販売によりある商品を注文した。NET販売はコロナウイルス蔓延の影響により日常生活にも浸透しているが相手の顔が見えずどちらかといえば避けたい気持ちが強い。

 今回はNETに掲載されている提供元(仕入れ先)を特定することができたので先方に連絡し商品を注文した。代金を振り込む段階になり先方が連絡してきた振込先の銀行口座に振り込みを行おうとした。先方は複数の取引銀行を指定してきたので比較的規模の大きいT銀行口座に振り込もうとしたがその銀行の支店名がATMに存在せず別のA銀行の支店から振り込んだ。

 前もって、仕入れ先にはメールで振込先銀行名を連絡しておいたので先方にその旨を電話しようとしたが、「本日の業務は終了しています」という留守電の返答で相手にその旨を連絡することができなかった。帰宅しメールによりその旨(振込銀行変更)を連絡したが丸一日経過した現時点でも返信がきてない。

 銀行で振り込みを行った時間が午前11時頃であり、その時点で仕入れ先が「本日業務は終了しています。」という応答は理解できない。せめて、その日が休日であったとしても「当社の就業時間は○○時から○○時です。ご用件を承ります。」といった留守電が欲しい。又、受信したメールの返信が1日たってもないのも問題である。

 本件について先方としては「メールを通じて相手と仕事(取引)ができているのであり、それで問題はない。」と考えいるのではないか。

 しかし、注文した者としては、相手先からの最初の取引条件を連絡してきたときのメールに、「1週間以内に振り込みを確認できない場合は注文を取り消します。」という文言があり、今回の事件により代金を振り込んだにもかかわらず相手方が代金振り込み先変更に気づかず、A銀行からの振り込みを確認しなかったことにより商品が配送されなかったという事態も想定され、安心できない状況にある。

 サービスとは召使が主人に対して奉仕するという意味であり、ホスピタリティとは相手方を歓待する(おもてなしをする)という意味であるが今回の事件はいずれをも欠いた事件であったと思われる。

 マーケティングではサイレントクレームという言葉があるが顧客喪失を起こす問題でもあり商売をする者にとっては常に相手の立場に立った行動が必要であると痛感する1日であった。
以上

コロナウイルス緊急事態制限が全国的に解除された。解除されたからといって自由な外出が全面的に許可されたわけではなく、今後も3蜜を守り徐々にこれまで規制されていた条件を緩めていくというリスク管理の手法に準じて解除されていく。

今回のコロナ騒動(コロナウイルス蔓延による人々の活動制限)が完全に収まったわけではなく、今後も2次、3次と感染が予想されるが、総括として今回の騒動により得た教訓として3点を挙げたい。

一つはリスク管理体制の欠如、二つ目は環境変化に伴う対応、三つめは事実の記録である。

一つ目のリスク管理についてはウイルス蔓延に伴う医療体制の不備である。企業経営面では調達価格の安価な中国をはじめとした東南アジア諸国からの輸入に依存した結果生産活動に支障をきたした。個人生活面でもマスク不足、消毒液不足は現在も完全に解消されていない。中小企業としては在庫の備蓄、調達先の多様化といったことを検討する必要がある。

二つ目の環境変化はIT化の進展によるリモートワークの推進、医療産業に対するビジネスチャンスの増大である。企業は環境対応業であるといわれている。中小企業においてもインターネットを活用したWEBビジネス展開のためITリテラシーの向上、自社の新規事業として医療産業分野にどのような形で参入できるかを検討する必要がある。特に中小企業としてはIT化、新規事業・新製品に関する補助金を活用し推進することも必要である。

三つ目の事実の記録は、政府においても議事録の不備が話題となっている。失敗に学ぶということが言われているが、どのような観点からどのように推進したのかその結果どうなったか、仮説検証の意味でその結果を振り返り何が問題であり、今後その問題を解決しどのように進めていく必要があるかといった事柄を記録としてとどめておく必要がある。中小企業としてもPDCAを順守した経営体制を敷いていく必要がある。

以上の三つを教訓として今後も中小企業支援を図っていきたい。
以上

 長年付き合いのある切削加工会社の経営者の友人が苦境に立ち入り万策尽きた時に、「できないものはこれ以上できない」と言う。後は野となれ山となれというわけではないが、やることはやったのであとは天命に従う、つまり失敗した時は天が自分に味方してくれない、仕方がない、つぶれてもよいといようなことを真顔でいう。

 戦国時代にも戦に当たって万策策を講じたがいざ出陣に際し茶人の立てた茶を飲み干すときの心境である。

 友人の会社は景気遅行型の企業であり、数年間の苦境の後、数年間の好況期を迎え苦境期の赤字を一掃するという会社である。このような景気サイクルを何回となく経験し今日に至っている。

 彼は苦労人で、目配り、気配りのできる人間であり、社内外の評判も良い。又、思い切った前向きの投資をするが見るべき成果がなく、サステナブルな(持続的成長型)企業とは縁遠い企業である。

 そのような彼に対し、「企業はサステナブルである」、「企業は顧客と従業員のためにある」、「不要不急の出費は避ける」、「我を捨てる」、「人情に流されない」、つまり「ネバーギブアップ」といったことを言うが、耳を傾けない状況である。

 彼は今、健康を害し一線を退き治療に努めている。時たま電話で心境を話し合っている。コロナウイルス蔓延の昨今、未来を信じ、気持ちを強くできることに全力で取り組まなければならないと想うこの頃である。

 コロナウイルスが治まったら人生について語り合いたいと思うこの頃でもある。
以上

 地球規模でコロナウイルスが蔓延し、我々の市民生活や企業に深刻な影響を与えている。幸いトイレットペーパー、食料品といった生活物資不足までには至っていないが、マスクや消毒剤不足といったコロナウイルス感染防止のための物資が不足し日常生活に大きな不安を与えている。特に80歳以上の超高齢者にとっては感染すると重篤な症状をきたし生命の危機にさらされている。

 一方、企業活動においては、中国からの輸入に依存している物資(原材料)が不足し生産に使用をきたし売り上げ減となり、企業存続の危機にさらされている。
 また、国・自治体等(以下国等)の不要不急の外出自粛等により小売業、サービス業も倒産の危機にさらされている。

 これに対して、国等は3蜜、不要不急の外出禁止の要請、生活物資の安定供給を図るとともに市民生活及び企業活動支援として生活給付金の支給、雇用確保のための雇用調整助成金の増額、企業の資金難に対する大型で低利の融資といった施策を講じ市民生活及び企業活動円滑のための対策を講じようとしている。

 もとよりこれ等の国等の要請の順守と施策の活用により一日も早いコロナウイルスの鎮静化に努めなければならないが、企業としてはこれを一つの教訓として組織を変革する必要がある。

 組織の指導者(大企業中小企業を問わず)はリスクマネジメントの一環として常日頃から重要で緊急を要する事態が発生した場合の対策を講じておく必要がある。特に中小企業においてはリスクマネジメントに精通した人材が少ないが、社長は率先し経営資源についてのBCP(Business Continuity Plan)計画を策定しておく必要がある。また、抗菌・抗ウイルス剤を使用した事業領域に属する企業は市場ニーズとしてその生産を企画することも意味がある。

 このような意味でチャンドラーのいう組織は戦略に従うという言葉の意味を思うこの頃である。
以上