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「学習する組織」への思い その2 吉田健司

2020/09/28
吉田 健司

前回のブログで、私は、「学習する組織」をめざして、知識創造理論の権威とされる野中郁次郎氏の「組織的知識創造理論」を学び、組織的知識創造活動を自らのやり方で試みてはみたが、難しかったと書いた。それは次のような自分自身への問いに対する答えを探しての試行錯誤であった。
学習する組織に近づけるために、新たな知識やスキルを習得すること、思考の枠組みや行動様式そのものを変化させることなどをどのように実現すればよいか。
仕事の目的をより良く達成する手段を選択することや、ムダを排除するために創意工夫することを組織として学習するにはどうしたらよいか。

ナレッジ・マネジメントの書籍や、野中郁次郎氏の共著である「知識経営」、「知識創造企業」、「ナレッジ・イネーブリング」を読んで、組織において知識を変換する活動に取り組んだ。難しかったのは、各個人が、組織や他人の知識を自分の中に取りこみ、その知識を高めて真に身につけることができる時間的・空間的な場を作ることであった。
主体である個人の学習が、周りの人たちとの間で相互に影響しあい、結果、組織の学習効果が上がる状況は、部分的、限定的には生まれていたが、組織的な知識獲得プロセスの体系化は五里霧中だった。

私は独学で中小企業診断士試験に7年間チャレンジしたが、日経文庫、日本経済新聞社ゼミナールシリーズ、ビジネスゼミナールシリーズ、大学テキストシリーズ有斐閣アルマから多くのテキストを選定して繰り返し読み続けた。合格後も日経文庫と有斐閣アルマは学習範囲を広げて自己啓発のテキストとして活用している。
特に有斐閣アルマは、「教養科目として学ぶ人に」、「基礎科目として学ぶ人に」、「専門科目として学ぶ人に」、「高度な学習をめざす人に」と4つのグルーブにわかれていて、テキストとしてのレベルを判断しやすく、テーマによって読み分けることができるので、学習書として大変気に入っている。大学のテキストではあるが、社会人のテキストとして推奨したい。

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