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ドラッカーを読む 吉田健司

2019/01/28
吉田 健司

 以前ブログで、私は、ドラッカーの「マネジメント(全訳版)1973年初版「無修正版」4分冊(2008年第1版日経BP社)」を毎年1回は通読すると書いた。例年であれば、年末年始の期間を使って、通読にかなりの時間を要する書籍を読むことにしているが、昨年末から年始にかけて研修で使うテキストの仕上げを行っていたため、先日ようやく再読をスタートさせることができた。
この「マネジメント」は、ドラッカー初期の著作群を紹介する百科事典といった趣があり、啓蒙的なケース・スタディがちりばめられている(ダイヤモンド・ハーバード・ビジネスレビュー2003年11月号)。

 私が会社勤めをしていたころの話だが、口を開けば「ドラッカーを読め」と熱く語る先輩がいた。私も強く薦められたが、定期購読していたダイヤモンド・ハーバード・ビジネスレビューでドラッカーの論文を読む程度で、本を買って読むことはなかった。その頃は、私の抱えている課題に示唆を与えてくれるものではないように思っていたからである。

当時はマイケル・ポーターの競争戦略論や野中郁次郎氏の知識創造理論に興味があった。実際何冊かの書籍を読み込むことで、所属する部門の将来を考えるために有用な示唆をたくさん与えてもらった。
「ドラッカーを読め」とアドバイスをくれた先輩の思いがようやくわかったのは、自分が部の運営を預かるようになってからである。中小企業診断士の試験勉強の過程で経営に関する本をたくさん読んだおかげで、ドラッカーが多少理解できるようになったのだと思う。
その後の私は、後輩にドラッカーを読むように薦めていた。

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