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数字を追うな、良い仕事を狙え 【遠藤弘之】

2012/03/19
遠藤 弘之

この期末を迎えた頃になると、“この1年間”の自分等の仕事の結果はどうだったのかということが気になりだし始める。
今考えると、人事評価は、バブル崩壊前は、能力評価システムが主流であった。が、バブル崩壊後は、結果・成果(数字)を追い求める傾向が強く、所謂 成果主義システムに走っていた。
従って、人事評価では、業績評価部分が多くを占める傾向になり、期初に描いた目標に対し、その業績結果(成果)が得られず、何を評価をするのかという思いが、心に沸いてきていたことがあった。

とにかく当時、目標達成度を評価する上で、目標内容に数字を入れて、見定めようとする傾向が強かった。一般的には、営業関係では売上額、販売量などが、製造関係では歩留(収率、製造量)や合理化(人員削減、工程見直しなど)などの数字が。それらを期初の目標として、上司と自分との間で決めて目標としたりしていた。ところが自分がいた研究開発関係は目標も数字にし難く、毎回頭を悩ませていた。

が、商品化や完成度が易しい開発目標は、競争力も低く、販売に結びついたとしても、組織全体への影響も低く、評価点は良いが、これで良いのかと思いながらの評価となる時もあった。 
以前にもブログに書いたが、20年間も同じテーマを取り上げ続け、グローバルな事業に育て上げるには、そこまでのプロセス(進め方)に焦点を当てて評価(所謂、情意評価等)しないと良い結果に結び付けられなかったのではないのかということを書いたことがあった。

昨今は、業種や業務により、業績評価の割合は異なるだろうが、大事なことは、組織全体の目標に取って意味のある良い仕事(業務)をやり続けさせることにあると思う。

特に、最近の変化が激しく不確定な時代では、地味ではあるが、“良い仕事“を意識していくことが大切であろう。どの業種や分野でも同じではないのかと思う。