ブログ中小企業診断士

 10月は誕生月であり、診断士仲間と合同会社を創業した月でもあり1年のうちで特別な月である。更に、以前在職した会社のOB会、卒業した大学時代の謡曲クラブのOB会が開催される月でもありいろいろと慌しい月でもある。

 昨年までは日頃の忙しさにかまけ欠席が続いていたが、今年は昔の先輩・後輩のことが気にかかり二つのOB会に参加した。

 前者のOB会は一昨年までは毎年百人程参加されていたが昨年から百人を切り今年は75人と減少傾向にある。今年のOBは指導を受けた先輩が次々と亡くなられ、親しい友人も病気のため参加できず、一抹の寂しさを感じた。しかし、来賓として講話をされた社長のアグレッシブな経営姿勢と好調な業績についての話に、頼もしさを覚えた。

 一方、謡曲の会は関西からの参加者もあり15人の参加であった。参加者は70歳代の方が多く趣味で謡う方もおられたが、数人の方は職分(先生)の免許をとり教えておられる方もおられた。会は午後1時から始め、参加者の方がそれぞれの曲目について独吟、連吟の後、最後に参加者全員で謡い16時半に終了したが小職は謡はず夜の部の交流会での懇談のみであった。しかし、1泊し諸先輩、後輩と語り、楽しいひと時を過ごすことができた。

 小生の在学中はプロの先生を招き週1回練習し、年2回東京大会、全国大会に参加していたが、昭和50年頃から生徒が集まらず現在は休止状態にある。小職の学生時代もそうであったが、今の若い人には能の世界にみる無常、一期一会、幽玄という世界とは程遠く謡曲に興味を持つ人は少なく、謡曲クラブのある大学は少ないように思う。

 今回の謡を聞いて、全員無本で謡っておられたが、声量の衰えは別にして曲の内容を理解し謡っておられた方は少なかったように思えた。

 翻って、企業診断についても、診断士として単に診断内容を企業に伝えるだけでなく相手の経営者の心を理解し感動を与える診断が大切であると感じた。

 あえて言えば、世の無常・人の情念を理解している今、学生時代より相手に聞かせる謡曲を謡うことができると思う。しかし、長時間正座して謡うことは自分にとってきつく、謡曲は好きであるが、再度習うことはないと思う。
以上

10月という月~長屋 勝彦~

2018/10/21
長屋 勝彦

 10月は誕生月であり、診断士仲間と合同会社を創業した月でもあり1年のうちで特別な月である。更に、以前在職した会社のOB会、卒業した大学時代の謡曲クラブのOB会が開催される月でもありいろいろと慌しい月でもある。

 昨年までは日頃の忙しさにかまけ欠席が続いていたが、今年は昔の先輩・後輩のことが気にかかり二つのOB会に参加した。

 前者のOB会は一昨年までは毎年百人程参加されていたが昨年から百人を切り今年は75人と減少傾向にある。今年のOBは指導を受けた先輩が次々と亡くなられ、親しい友人も病気のため参加できず、一抹の寂しさを感じた。しかし、来賓として講話をされた社長のアグレッシブな経営姿勢と好調な業績についての話に、頼もしさを覚えた。

 一方、謡曲の会は関西からの参加者もあり15人の参加であった。参加者は70歳代の方が多く趣味で謡う方もおられたが、数人の方は職分(先生)の免許をとり教えておられる方もおられた。会は午後1時から始め、参加者の方がそれぞれの曲目について独吟、連吟の後、最後に参加者全員で謡い16時半に終了したが小職は謡はず夜の部の交流会での懇談のみであった。しかし、1泊し諸先輩、後輩と語り、楽しいひと時を過ごすことができた。

 小生の在学中はプロの先生を招き週1回練習し、年2回東京大会、全国大会に参加していたが、昭和50年頃から生徒が集まらず現在は休止状態にある。小職の学生時代もそうであったが、今の若い人には能の世界にみる無常、一期一会、幽玄という世界とは程遠く謡曲に興味を持つ人は少なく、謡曲クラブのある大学は少ないように思う。

 今回の謡を聞いて、全員無本で謡っておられたが、声量の衰えは別にして曲の内容を理解し謡っておられた方は少なかったように思えた。

 翻って、企業診断についても、診断士として単に診断内容を企業に伝えるだけでなく相手の経営者の心を理解し感動を与える診断が大切であると感じた。

 あえて言えば、世の無常・人の情念を理解している今、学生時代より相手に聞かせる謡曲を謡うことができると思う。しかし、長時間正座して謡うことは自分にとってきつく、謡曲は好きであるが、再度習うことはないと思う。
以上

~寺子屋研修~長屋 勝彦

2018/09/17
長屋 勝彦

 日本でも一流の整髪店のリーダー研修を行った。
 整髪店は高価格、高品質、多様なサービスにより経営者、芸能人等を対象顧客に営業するピンの部類に属する整髪店(所謂床屋さん)と低価格、短時間仕上げを売り物に営業するキリの部類に属する業者に大別されるが、ピンの部類に属する業者は全体の5%程度に過ぎず、残りの95%の店は合理化の徹底されたカットハウスと所謂トーチャン・カーチャンで行う家内工業的色彩の濃い店である。

 今回の対象企業はピンの部類に属し東京都内では日本橋、青山等に店舗を構える所謂ピンの部類に属する店の店長(店長候補)で年齢は20歳~30歳代前半の男性・女性社員の方である。

 初日という事で、開始に当って自己紹介の意味で受講生の方の将来ビジョン、研修に対する心構えを話してもらった。ビジョンとして将来は当店の様な店(ピンの部類の店)を開業したい方、ヘヤーデザイナーとして開業したい方が多かった。

 今回の研修テーマはマーケティングマネージメントでサービス業のマーケティング、店長としてのマネージメントを内容とするものである。

 初回はマネージメントについて経営の在り方、店長のリーダーとしての役割について話した。

 マーケティングについては3回目以降でコトラーのいう三つのマーケティング(インターナルマーケティング、インターラプティブマーケティング、エクスターナルマーケティング)を整髪業に翻訳した内容に話そうと考えている。

 研修の仕方は双方型方式で考える研修、気づきを得る研修で、例えば、コミュニケーションの一つである上手な話の聴き方について相手の立場にたった聴き方としてどのような聴き方をすればよいか、相手方とのコミュニケーションの中で相手を傷つけたことはないか、その場合どうしてそのようなことになったのかといった問題を提起し、受講者の方に話し合ってもらうという方式の研修である。

 受講者の方は独立開業し、この道のエキスパートとして生きていこうとする方が多く、研修開始時間は店が終わってからの夜9時半開始であったが終業後の疲れを感じさせない、熱心な質疑があり、11時に終了した。

 最初、この話をいただいたとき研修時間についておどろいたが、研修を終えたときは、志の強い、若い方にエネルギーをもらったような感じであった。

 翻って、今回の研修は、やる気のある人、企業の成長支援を自分自身のビジョンを具現化した研修であり自分自身にとっても有意義であった。

 当研修は、マーケティングマネージメントに続いて戦略策定・実行研修、計数力向上研修と続くが、この先、意欲のある若い人との出会いとその成長振りを見るのが楽しみである。
以上

研修に学ぶ~長屋 勝彦~

2018/07/15
長屋 勝彦

 D社の「成果の上がる業務改善(3時間、4日)」の研修講師をした。
 D社の工場見学により事例を作成しテキストを編集した。テキストは同社目線で作成できた様に思う。同社課長から「考える研修」をして欲しいとの要望により正確な用語の定義に基づきテキストを作成した。

 同社は当研修の前に問題解決、品質管理の研修を続けて実施、今回が3回目の研修であり応用面に重点を置いた研修にして欲しい旨の要望もあった。そこで、業務改善も一種の問題解決であり、今回の研修と問題解決研修はどのように異なるかということを冒頭に説明した。

 具体的には、問題とはあるべき姿と現状の差(乖離)をいい、改善は現在の仕組みを前提とした問題解決であり、手法的には両者は同一であるということを説明し研修をスタートさせた。ついでに、改善の対語である改革についても定義した。

 2日目の研修を開始するに当たり担当課長から受講者が難解であるという感想をもっているというコメントをもらった。

 今回の研修は「考える」研修であり、問題について「あるべき姿からの乖離」と説明したのが判りづらかったのかと思い、問題を「悪さ加減」と説明した。又、問題解決の一手法としてSWOT分析の手法を紹介したが専門用語として機会、脅威、マクロ環境、ミクロ環境という言葉が馴染まなかったらしい。

 この話を聞いて以前にある学者が土壌改良について話をした時に農家の人が「どじょう」についてその意味がわからず話の内容が全く理解できなかったという逸話を思い出した。

 同課長からSWOT分析は受講者である生産部門の人も知っておくべき手法であるが、機会はチャンス、脅威はピンチという言葉で説明して欲しい旨の話を聞き、ビジネスチャンス、リスクという言葉に変えて説明した。

 しかし、品質管理の研修を受けているせいか、「なぜなぜ分析」、「フィッシュボーン法」という用語は抵抗なく受け入れてもらえた。

 研修の狙いは、研修で学習した知識の活用力(考える力)の向上にあると思う。この意味で定義の説明については広辞苑等の辞典を使い正確に定義する必要がある。又、受講者の今後を考えると受講者に馴染めない手法(SWOT分析)の紹介も必要であると思う。

 用語の正確な定義は必要であるが、受講者目線で話し説明することの大切さを学んだ。この年になってもまだまだ学ぶことが多い日々である。
以上

~フリ・フェア・グローバルな社会に向けて~AGE is a NUMBER 長屋 勝彦

2018/05/18
長屋 勝彦

連休後半の初日雨上がりの午後、気温が気になったが風がありの公園をジョッギングした。公園には野球グランドがあるが、グランドに人はいなく気兼ねすることなくジョッギング(というよりウオーキング)を楽しんだ。

 ジョギングを終ってから芝生に大の字になり、空を見ながら考えにふっけた。多分まったりした気分になったのかと思う。しばらくして、NHKの朝ドラ「半分青い」のヒロインの鈴愛のセリフが思い出された。ヒロインのスズメは嘘を言って就職するのが嫌で、自分の左耳が聞こえないことを正直に書いたのだという。

 60歳を前に自分の道を行くというと聞こえはよいが長く仕事をしたいからということで34年間勤務した会社を退社し独立した。20年以上もこの仕事をしているといつまで仕事をしているのかという話を直接、間接にきく。ある人は言う、この道の仕事は60歳代までと。

 しかし、かくあるべきということはあてはまらない。自分が時期だと思った時が引退であると思う。金商法ではフリ・フェア・グローバルな取引を担保するための規則を設けているが商売のすべてのルールとして差別のない条件のもとで仕事ができる環境つくりが望まれる。フィリピンではAGE is a NUMBERという言葉のもとに年齢差差別禁止法が制定されている。

 しかし、年が若いほど集中力もあり吸収力もあり、気力、体力もある。雇用主としては高年齢者の採用に前向きでないのは理解できる。

 10年程前、「もう講師の仕事はあがりでしょう。これからは商売を考えましょう。」と研修会社の経営者の方に言われたことがある。しかし、「役者は3日やったらやめられない。」と言う言葉もある。
 
 幸い必要とされるクライアントに支えられて楽しく仕事をさせてもらっている。又、ベンチマークとして見ているという60歳過ぎの友人のコンサルタントの方もおられる。

 歳を気にしないで、この方に恥じないよう自己研さんに励むとともに成長意欲のある方のお役にたっていきたいと空を見ながら思った。
以上

人はほめて育てるか叱って育てるか~長屋 勝彦~

2018/02/28
長屋 勝彦

 「今の若いものは甘やかされて育てられている。ちょっと厳しいことを言うとすぐしゅんとなり落ち込んでしまう。その結果、自信を失くし会社を辞めてしまう、辞められると人手不足の現在、替りはなかなか集まらない。だから、ちやほやするのではないが褒めて育てなければならない」という話を聞く。

 しかし、仕事をしていて早々うまくいくとは限らない。時には失敗をすることがある。失敗に学ぶという言葉があるがなぜ失敗したか、失敗によりどのような悪影響を周囲に与えているかを教える必要がある。そのような場合は叱る必要がある。

 叱る事は怒る事とは異なる。怒ることは怒る人の感情を怒られる人に伝えることであり、怒られる人を否定することであるが、叱ることは相手の立場に立ち失敗の原因、次に失敗しないための行動を教えること、説明することである。

 問題は、失敗をしでかした人が叱られている場合でも怒られていると勘違いすることである。研修では部下を成長させるほめ方、叱り方というテーマで演習することがある。

 要は、親が子供を教育する場合のように指導者が部下の立場に立ち部下を受容し指導する、即ち気付きを与えることが必要である。

 気付くことは考えることにより生まれるものであり、仕事について基本的なことを教えた後は一々口を出さないで部下に任せることにより部下が考え気付く場を与えることにより部下の成長を促すことが必要である。

 蛇足ではあるが部下の成長を促す褒め方とはうまくいったことを具体的に心からその場でほめることであり、叱り方とはうまくいかなかった事実に基づきその原因と対策について部下の納得のいく説明をすることである。
以上